Sunday, September 30, 2007

練習 2007/10/11 (五十音図の欄外メンバー)

  • 言語音声は、 時間軸上の流れを形成する さまざまな要素の連鎖である。 そのような要素には単独に聞こえるものと聞こえないものとがあるが、これらの要素が、聞こえるものを中核とするまとまり(つまりシラブル)の連鎖となって、始めて言語音声が形成される。(よって言語音声はシラブルの連鎖である)
  • 聞こえるか否かを問わず、とにかく時間軸上の流れを形成する 言語音声のさまざまな要素で最小のもの、それを言語学者は近年 segment (分節音または分節素)と呼んでいる。
  • 五十音図の正メンバーとしての各シラブルは、 Vタイプだけが分節音一個より成り、CVタイプとGVタイプはどちらも分節音二個より成る。すなわち C、V、G などは分節音(の種類)を表す記号である。そしてそれにより CV、 GV (ならびに V)などはシラブルの構造を示す記号となる。

Q

現代日本語には五十音図の正メンバーのほかに、「欄外メンバー」として、濁音(CV)・半濁音(CV)・拗音(CGV)などのシラブル(数は増加中)と、シラブルを形成しないとされるQ(促音)・N(撥音)・R(長音)などの分節音がある。これらの欄外メンバーをできるだけ漏れなく記号表示によって分類しなさい。

A

CV
が ぎ ぐ げ ご ざ じ ず ぜ ぞ だ ぢ づ で ど ば び ぶ べ ぼ ぱ ぴ ぷ ぺ ぽ  ヴァ ヴィ ヴェ ヴォ ファ フィ フェ フォ ティ  ディ シェ ジェ チェ ヂェ

 
CGV
きゃ きゅ きょ しゃ しゅ しょ ちゃ ちゅ ちょ  にゃ にゅ にょ ひゃ ひゅ ひょ  みゃ みゅ みょ りゃ りゅ りょ ぎゃ ぎゅ ぎょ じゃ じゅ じょ  ぢゃ ぢゅ ぢょ びゃ びゅ びょ ぴゃ  ぴゅ  ぴょ デュ テュ  クヮ グヮ


Q:  「っ」


N:  「ん」


R:  「ー」

Thursday, September 27, 2007

HL連鎖の制約と単純分離表示

  • 「アクセント単位」を形成する「HL 連鎖」(H のモーラと L のモーラ の組み合わせによる連鎖) は、H (高)と L(低)のモーラの(「シラブル境界」を含む)さまざまな組み合わせを持つ。
  • このような組み合わせは、連鎖中にモーラが n 個あれば可能性は(「シラブル境界」としてのドットを無視しても)数学的に 2 の n 乗ほどもある。しかし実際の組み合わせは、次の制約により、大きく制限される(m は H または L のモーラ、M はいわゆる「アクセント核」)。 したがって、実際に「アクセント単位」を形成する「HL 連鎖」は、(M を含む)m の単純な表示(単純分離表示)として表すことができる。
1)  M は、常に H である。(但しその数は各「アクセント単位」につき一個を超えず、存在しないこともあり、存在してもシラブルの一個目のモーラにしか置かれない)
   2)  m は、同一「アクセント単位」の M に後続する場合と「アクセント単位」の先頭に立つ場合だけが Lで、その他はすべて H である。

Q
  上記の制約に違反しない 4 モーラ (またはそれ以上) の異なる語句 5 個を(「シラブル境界」と M を含む)m の連鎖(即ち「単純分離表示」)として表し、それぞれについて語句(平仮名表記を含む)と共に実際の「HL 連鎖」を示しなさい。M としての H は肉太(H)とし、「単純分離表示」は括弧で囲うこと。

A
 (m.m.m.m) 広島 (ひろしま) L.H.H.H 
    (m.mm.m) 日本語  (にほんご)L.HH.H
    (mm.mm) 東京  (とうきょう)LH.HH
    (m.M.m.m) 山口  (やまぐち)L.H.L.L
    (mm.m.m.m.M) 考え方 (かんがえかた) LH.H.H.H.H

Thursday, September 20, 2007

練習 2007/9/27 (五十音図の正メンバー)

Q

五十音図の正メンバーともいえる 50 個の仮名文字は、V タイプ、CV タイプ、GVタイプの三つのグループに漏れなく分けられる。50 個のうち書き方の異なる 47 個について、この分け方による分類の結果を示しなさい。

A

  V タイプ: あ い う え お ゐ ゑ を

  CVタイプ: か き く け こ さ し す せ そ た ち つ て と な に ぬ ね の は ひ ふ へ ほ ま み む め も ら り る れ ろ

  GVタイプ: や ゆ よ わ