異音とは (2005/9/29)
- 分節音相互の違いには無限の可能性があると言えるが、それは物理現象としての話しで、言語音声の実態ではない。
- 分節音は単なる物理現象ではない。人間の脳からの制御と深く関わる要素である。したがってその区分は人間により制御可能なものに限られ、その種類も結果的に有限である 。
- つまり(分節)音素体系の構築とは、人間が持って生まれた一定(すなわち有限)の分節音区分を、対立するものとしないものとに分けていく、実は比較的単純な作業、ということになる。
- つまり対立という、話者が持つ認知の基準が、分節音をグループに振り分けて作った有限のグループ(集合)、その一つ一つの集合が音素なのである。
- ある(分節)音素を形成する分節音集合のメンバーをその(分節)音素の異音 (allophone) と言う。即ち異音とは(分節音だけについて言えば)対立しない分節音、ということになる。
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