日本語とHL連鎖
- 言語音声の流れは「分節的」(segmental) な層だけでなく、その上にかぶさるような形で、それと共存しながら音声の高低強弱として現れる「超分節的」(suprasegmental) な層をも含むものである。例えば、中国語の「声調」や日本語のアクセントなどがこの層に含まれる。
- 中国語の「声調」は「分節層」の各「シラブル」と共存するメロディーそのものの異同を指す。一方日本語のアクセント(「アクセント単位」の「アクセント型」)は語句の各「モーラ」と共存する「高」(H) または「低」(L) の特徴だけが形成する連鎖 (HL連鎖) のパターンを指す。
- つまり「分節素」「シラブル」「モーラ」といった要素による「分節的」な連鎖に加えて、日本語の語句はどれもが「超分節的」な「HL連鎖」というものを備え持っているのである。
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